捨てるものもミニマルに。ペットボトルから浄水器へ
佐々木典士

いままでかなりの量のものを捨ててきた。
そのせいなのかなんなのか、最近は捨てるものもミニマルにしたいと思い始めた。
特にエコにしようと思ったわけではない。
たくさん捨てることが、なぜか「不自然」な気がしてしまったのだ。

ぼくは水をたくさん飲む。
生物学の本でこんなことを読んだからだ。
人間の体は水の循環で、エントロピーを捨てている。
だから水は豊富に取る必要がある。

 

なるほど、とぼくはうんうん頷き、意識して水を飲むようになった。水道水をゴクゴクでもいいが、味が少し気になって2リットルのミネラルウォーターを何本も買いだめするようになった。

 

が、最近は2リットルのペットボトルのゴミをどんどん捨てていくことに違和感を感じるようになってきていた。2リットルのペットボトルを買い物の度に持って帰るのも重い。

ミネラルウォーターを毎回買うかわりに買ったのがポット型の浄水器、BRITA のリクエリ。BRITAのラインナップのなかでも、冷蔵庫に入るコンパクトさと形のシンプルさで選んだ。こういうときにミニマリズムという芯があると決断が早くなる。

浄水には1晩ぐらいかかるのかと勝手に思っていたけど、2、3分で終わるからみそ汁など料理にもどんどん使える。多めに使ったときにはその都度つぎ足して補充。カートリッジは2ヶ月に1回交換。コストパーフォーマンスも高い。

味はミネラルウォーターと比べてはいないけど、水道水とは違うと感じる。「これで充分」というレベルだ。

 

もっと早く買えばよかった。

いやいや、今気づいて偉いよ、自分。

 

あれだけ毎日飲んでいた赤ワインも家では飲まなくなった。
もはや自分をお酒でごまかす必要もなく、自分を忘れたくもなくなったからだ。

そしてお酒を飲まなくなったのには「ボトルを捨てたくない」という思いが、少し手伝っている。海外のように量り売りをしてくれるところがもう少し増えてほしい。どこかの国ではビールをビニール袋に入れて売っていたっけ。

と思ったら少しずつそういうお店もできてきているようだ。

・上勝百貨店

・フォムファス

・NITE OWL

 

捨てるものも、ミニマルに。


BRITA リクエリ 1,1リットル 1人暮らしには充分なサイズ

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この記事を書いた人

作家/編集者。1979年生まれ。香川県出身。『BOMB!』、『STUDIO VOICE』、写真集&書籍編集者を経てフリーに。ミニマリスト本『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』は25カ国語に翻訳。習慣本『ぼくたちは習慣で、できている。』(ワニブックス刊)は12ヶ国語へ翻訳。