書評『茶の本』第四章茶室 「不完全」な空間    沼畑直樹

 

ミニマリズムに出会い、最初のころにKindleで『茶の本』をよく読んでいた。

以来、時々あの世界に触れたくなって、ページを開く。

私が特に好きなのは、第四章の『茶室』。

言葉一つひとつに勇気づけられるような思いがするから不思議だ。

岡倉天心がこの章で、未来の日本人を勇気づけようとしたわけではないけれども、今そうしてこの本を楽しむ人がいる。

たとえば、

「茶室は(数寄屋)は単なる小家で、それ以外のものをてらうものではない、いわゆる茅屋(ぼうおく)に過ぎない」

この「ぼうおく」という響き。

 

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