今日の夕方ごろから、はやいところでは書店に並ぶそうです。
正式には明日21日から。アマゾンも明日の朝にカートが開くそうです。
《スロウで美しい最小限主義の日々》。
これは、本の最後の章030のタイトルであり、最後まで本のタイトル候補だった言葉です。
キザだったり、かっこつけすぎだったり、意識高すぎだったりするかもしれませんが、最小限主義の日々を過ごした答えがこれでした。
これは、どうしてこの本を書いたのかという、問いの答えでもあります。
ミニマリスト、ミニマリズムという言葉と出会ったころ、佐々木さんとよく、こんな話をしていました。
「最小限で考えるという方法は本当にいいね」
佐々木さんはさらに、「ミニマリズムをちゃんと紹介する本を作りたい」と、熱く語っていました(ご存じのように普段は非常に冷静です)。
基本に立ち返ると、やはりここです。
「最小限で考えるという方法は本当にいい」
「ミニマリズムをちゃんと紹介する本を作りたい」
佐々木さんは《ぼくモノ》で「ミニマリズムをちゃんと紹介する本」を実現しました。
サイトでは、「ミニマリズム、ミニマリストという言葉の意味を狭くすることなく、多くの人に届く多様性のある言葉にする」という部分を追究してきました。
私は《最小限主義。》で、「ミニマリズムをちゃんと紹介」しつつ、ミニマリズムの多様性を表現しようと試みました。
そのため、「ミニマリズムを感じるとき」にフォーカスをあてました。
すっきりした部屋で、ふと感じる「ミニマリズム性」。
キャンプの夜中、ホテルの部屋、海の上。
多くの日本人が持つ感性です。
モノを捨てる方法
私にモノ捨てのノウハウは正直ないです。
が、このミニマリズムの瞬間を部屋でも実現したいという気持ち一心で、結局はいろいろとモノが捨てられたと思います。
でも、大好きなスーツも、生活に必要な洗濯機もお風呂もある。
最初は、私も佐々木さんも、2011年にTED講演をしたグラハム・ヒルや、佐々木さんは特に持ち物が究極に少ないアンドリュー・ハイドに憧れました。
すぐに移動できる暮らし。私が若い頃やっていた暮らしです。
でも今は二人とも、ミニマリストという言葉は段ボールひとつの人だけのものではないと確信しています。
私の考えるミニマリストとは「ミニマリズムを考えたり、感じたりする感性を持つ人」です。多くの反発もあるかもしれませんが、私はそう考えています。
《最小限主義。》は、「モノが最小限」という本ではありません。
その点では、多いに期待はずれかもしれません。
でも、「ミニマリズムの感性」をみなさんと共有できば、本当に幸せです。
そして、ミニマリズムという「伝統」文化は、日本で再び醸成されると信じています。
本が書店に並ぶ前に、佐々木さんはじめ、このサイトで応援してくださった方々に心から感謝します。ありがとうございました。
沼畑直樹