ある朝体重計に乗ると、前日よりも体重が0.8kgも増えていた。
それでも悲壮感はなかった。
今は体重を目安にしていないこともある。
前日は8km走り、夕食を軽めにしていた。
だから一瞬「バカな……」とも思ったのだが、やるべきことをやり、やるべきでないことはやらなかった結果なのだからすがすがしい。
同じ結果が出たとしても、思い当たる節がありまくりではこうは思えなかったと思う。
スーパースターだったわけでも、最後に最高の成績で終えられたわけでもないスポーツ選手が引退するにあたって「悔いはない」という言葉を発するのをたびたび見てきたように思うが、本当にそうなのだろうと思う。
結果はどうでもいいわけではない。しかし結果はすべてではない。
結果は目的ではない。
人生の最後にヒーローインタビューされるとして、
「……まぁ、そうですね、大体は満足してます。誘惑も多かったですし、息抜きが多かったかなとは思いますけど。もうちょっと評価されてもよかったかな?」などと言いたくない。
やり切ったと思える1日を重ねた先に、やり切ったと思える人生があるのではないだろうか。