ぼくたちに、もうモノは必要ない。 本当に必要なものは少しだけ。 ものが少ないことは、いいことづくめ。
それに気づいたひとたちが今、一斉にミニマリスト(最小限主義者)のライフスタイルを模索し始めている。 今までぼくたちは、できるだけ多くのものを手に入れようとしてきた。
そして手に入れたものを収められる、できるだけ大きな家に住もうとし、それを買えるほどのたくさんのお金を懸命に追い求めてきた。
多ければ多いほど、安心できる、より便利になる、自分と何より人様の目に麗しい。
仕方がない、それが「幸せ」だとみんなで共謀して、押し付けあってきたのだから。
もっともっと多く、それを求めて報われる時代はもう終わった。
「成長」は終わり、技術の革新もどんどん歩みを遅めている。
そんな時代に得られないものを求めていても、みじめな気持ちに、不幸になるだけだ。
今ぼくたちに必要なのは、何が本当に必要なものなのか、自分自身で考えてみることだ。
他人の視線ばかり気にした、雑音だらけの生活から、自分の声に耳を澄ませること。
最小限にしてみる。
これはつまり「幸せ」について、もう一度考え始めることだ。