佐々木典士/Sasaki Fumio– Author –
佐々木典士/Sasaki Fumio
作家/編集者。1979年生まれ。香川県出身。『BOMB!』、『STUDIO VOICE』、写真集&書籍編集者を経てフリーに。ミニマリスト本『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』は25カ国語に翻訳。習慣本『ぼくたちは習慣で、できている。』(ワニブックス刊)は12ヶ国語へ翻訳。
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偶然を引き受ける 佐々木典士
ぼくは今のぼくに結構満足している。そして今のぼくがあるのは、最初のミニマリストの本を書いたことが大きい。なぜそれができたかと言えば、沼畑さんが書いた記事で「ミニマリスト」という言葉を他の人よりも早いタイミングで知ったから。 沼畑さんと知り... -
卵かけご飯のジレンマ 佐々木典士
1人で食べる昼食は簡単なものでいいと思う。実際に、お弁当を持って図書館に行っていたときは毎日同じものを持参していた。フィリピンでもランチに食べるのは毎日スパム丼だった。卵かけご飯でもいい。簡単だし、いつ食べても美味しい。 母親は料理が得意... -
『ぼくたちは習慣で、できている。増補版』 ──自己啓発の向こうに 佐々木典士
「ぼくたちは習慣で、できている。」を増補した文庫版がちくま文庫より発売になりました。何がオリジナル版からグレードアップしたのかお知らせします! 【1 文章を読みやすく、論旨をわかりやすく】 もうそんなに文章に手を入れるところもないよな、と思... -
大きな石を置くこと 佐々木典士
【大きな石を置いて、取り返しをつかなくする】 平安時代の『作庭記』には「まず石を置いてしまう」ことが肝要だと書かれているそうだ(千葉雅也、山内朋樹、読書猿、瀬下翔太『ライティングの哲学──書けない悩みのための執筆論』P105)。何もない空っぽの... -
コンプレックスが形作る個性 佐々木典士
【コンプレックスを修正すると似通う】 顔のパーツの理想形というのは、なぜか似通っている。高い鼻筋、細い顎、並行二重、整った歯並び。だから理想に近づけようと手術していくと、同じような顔が量産されてしまうことになる。どこかの国では、ミスコンの... -
レビュー社会の先にあるもの 佐々木典士
【bot化するメルカリ】 メルカリでやり取りをしていると、ほとんどの取引がとてもスムーズに進む。 みなさん礼儀正しく、知らない相手だが安心して取引できる。「短い間ですが、よろしくお願いいたします」「ご購入ありがとうございます」「発送まで少々お... -
オリンピックと執筆 佐々木典士
卓球の伊藤美誠選手が、サーブする球を貫くように見つめる姿を見て、自分は原稿を書く時にこれほど張り詰められているだろうかと内省した。 オリンピックが開催に至るまでの経緯については、いろいろと思うところはある。それは忘れないとして、4年に1回... -
伊藤洋志『イドコロをつくる』〜正気を保ちつつ、凌いでいく〜 佐々木典士
【コミュニティは大事なのだけど】 イドコロとは、自分が落ち着けて、世の中の精神攻撃から受けた傷を回復したり、活力を取り戻せる場所。 なぜそういうものが必要かと言えば、今が乱世だから。終身雇用制や、核家族など今まである程度はうまくいって... -
申し訳ない気持ちはどこから来るの?② 所有も生年月日もない世界 佐々木典士
【誰かの時間を使うという申し訳なさ】 日本にいると「申し訳ない」という気持ちに触れることがめちゃくちゃに多い。たとえば、誰かの時間を使ってしまうことに対する申し訳なさと言ったら世界一かもしれない。 ・電車が1分遅れて到着すると「お急ぎの... -
申し訳ない気持ちはどこから来るの?① 佐々木典士
Tetugakuyaさんの哲学対話「申し訳ない気持ちはどこから来るの?」に参加したので、考えたことをまとめておきたい。 人が「申し訳ない」と思う時には様々なバリエーションがある。 ・相手の期待に答えられなかった・果たすべき努めを果たしていない・自...