ミニマリストは忘れ物が多い?
佐々木典士

ミニマリストの友人とどこかへ出かけていると、忘れ物をしているのをよく見かける気がする。

 

肘さんが2駅ぐらい電車に乗っているだけで切符をなくす。

A1理論が、ご自慢のリュックを電車の棚に置いたまま電車から降りてくる。

姫姉様から「スマホなくした」というエピソードを聞いた日に、iPadをお店に忘れてくる

・確か、すんすんらんども、スマホをお店に忘れていた。

そういうのを見るたびに「…うわぁ」と思うがそれはぼくも身に覚えがありまくりだからだ。例えばぼくは旅行にいくと、何かしらを忘れてしまうことが多い。

・よく行くゲストハウスでは行く度に手ぬぐい忘れる。

・キャンプ場で、サブバッグごと忘れて着払いで届けてもらう。

・モンベルのマイクロタオルという、小さくてとっても薄くて便利なものをハンカチとして使っているが、今までに7枚は買った。

・ジムで鍵の忘れ物を取りに行き、運動したあとにまた同じものを忘れてきた。水筒もジムのなかで蒸発したらしい。

 

資源を無駄にするのが本当に嫌なので、がっかりする。誰かが使ってくれればありがたいのだが……。なんというか、普段持っていないものは全然「手につかない」という感じで、すぐに意識から飛んでしまうようだ。ヒソカのバンジーガムほしい。

 

対策はとにかくまとめて、注意力をそれだけに集中させること。

・持つカバンは1つだけにして、そこにすべて入れる。(小さなカバンを3つぐらい持っている女子を見ると曲芸か何かかよと思う)

・アブラサスの財布には車と自転車のカギをくっつけているので、それだけ持っていけばいいようにする。

・財布は右のポケット、スマホは左のポケットといつも同じ場所に決める。

・充電ケーブルや、薬や、小物類はとにかく用途でまとめて、登山のように小分けにパッキングする。

・カラビナや紐などで、外れないようにくっつける。

・ホテルなどを後にするときは、必ず最後に見回りをする。自分を信頼しない。

 

編集者時代は、大金を持って海外に行くことも多かったので、めちゃくちゃデカイ財布に現金やカード、パスポートをすべてをまとめていた。ぼくがその財布をなくすと、ロケはそこで終わる。あえてデカく目立たせ「これだけは絶対に死守」と守るものを1つにする。それでなんとか乗り切っていた。

 

外では忘れ物ばかりしているが、部屋のなかで「探しもの」をすることは減ったのでこれには助かっている。部屋が整っていると何かをなくしても「この部屋にはない」ということだけはすぐにわかるので、すぐに捜索打ち切りとなる。

 

人がミニマリストになる理由はいろいろとあるが、モノの管理が苦手な人が、防御策として始めるというのも大きくあると思う。

 

それでも少しずつ変わっていく。「モノが手につかない」という自分の資質はあまり変わっていないが、失敗例がたまりその度に対策が立てられていっているからだ。

 

自分を変えるのではなく、仕組みを変える。環境を変える。それは今のひとつのテーマでもある。


モンベル マイクロタオル サイズもいろいろある。かさばらないので、ポケットにいれていても違和感がないのがいい。

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この記事を書いた人

作家/編集者。1979年生まれ。香川県出身。『BOMB!』、『STUDIO VOICE』、写真集&書籍編集者を経てフリーに。ミニマリスト本『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』は25カ国語に翻訳。習慣本『ぼくたちは習慣で、できている。』(ワニブックス刊)は12ヶ国語へ翻訳。