自分の仕事が好きじゃない人は、その「慰謝料」のように対価を求める。
仕事のストレスを解消できる、仕事以外の時間が好きなので、そこにお金がかかってしまう。
そして仕事が好きじゃないと、仕事に価値があるかどうか判断するのは、稼いだ額の多寡になってくる。
仕事そのものに意義を感じられない人は、稼いだ額のなかにそれを見つけようとする。
センスに自信のない人が、ブランドに頼るしかないように、
主観に頼れないのだから、誰にでもわかりやすい客観的な基準に頼るほかなくなる。
残念なことに、いつしか他人もその基準で眺めるようになる。
今の自分と、自分の本質の芯がずれていれば、嘘が多くなりどうしてもストレスがかかる。それがぴったりと重なり合えば、もういろいろなことは気にならなくなってくる。
だからお金の不安から逃れるためにどんな方法でもいいから稼ぐ、というのはまっとうなようであてにならない。お金への執着から離れ、いちばんの節約になるのは、自分の仕事を愛することだと思う。