いちばんの節約は、仕事を愛すること
佐々木典士

自分の仕事が好きじゃない人は、その「慰謝料」のように対価を求める。

仕事のストレスを解消できる、仕事以外の時間が好きなので、そこにお金がかかってしまう。

 

そして仕事が好きじゃないと、仕事に価値があるかどうか判断するのは、稼いだ額の多寡になってくる。

仕事そのものに意義を感じられない人は、稼いだ額のなかにそれを見つけようとする。

 

 

センスに自信のない人が、ブランドに頼るしかないように、

主観に頼れないのだから、誰にでもわかりやすい客観的な基準に頼るほかなくなる。

残念なことに、いつしか他人もその基準で眺めるようになる。

 

 

今の自分と、自分の本質の芯がずれていれば、嘘が多くなりどうしてもストレスがかかる。それがぴったりと重なり合えば、もういろいろなことは気にならなくなってくる。

 

 

だからお金の不安から逃れるためにどんな方法でもいいから稼ぐ、というのはまっとうなようであてにならない。お金への執着から離れ、いちばんの節約になるのは、自分の仕事を愛することだと思う。

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この記事を書いた人

作家/編集者。1979年生まれ。香川県出身。『BOMB!』、『STUDIO VOICE』、写真集&書籍編集者を経てフリーに。ミニマリスト本『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』は25カ国語に翻訳。習慣本『ぼくたちは習慣で、できている。』(ワニブックス刊)は12ヶ国語へ翻訳。