沼畑直樹/Numahata Naoki– Author –
沼畑直樹/Numahata Naoki
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エンプティ・スペース 009
押し入れがなくなって。
沼畑直樹
Empty Space Naoki Numahata2018年8月30日 引っ越しをして2週間ほど。妻と子どもが数日間、実家に帰ったので、ひとりで過ごしている。 ちょうど仕事が忙しいので、朝5時ごろに目が覚めて、新しくできた仕事部屋に籠もっている。 小さな5畳ほどの部屋の窓際に机を置いて、ノートPCに向... -
エンプティ・スペース 008
段丘のある公園で過ごす。
沼畑直樹
Empty Space Naoki Numahata2018年8月21日 引っ越しをしてすぐ、新居を楽しむ間もなく、山梨県本栖湖でのキャンプがあった。 ミニマリストのパパスさんと毎年恒例になっているキャンプで、娘と私の二人で参加し、テントをはらずに車で寝るという楽しい行事だ。 そのキャンプから帰っ... -
エンプティ・スペース 007
素敵な街の条件。
沼畑直樹
Empty Space Naoki Numahata2018年7月12日 20代後半に住んでいた代官山のマンションが無くなった。跡形も無く、ストリートビューにはショベルカーだけが映っていた。 思い出の詰まった建物がなくなるのは、なかなか寂しい。 ストリートビューはそんなことも伝えてくれる。 久しくその... -
捨てたけど、買い戻した本。
沼畑直樹モノを大量に整理したのは2013年から2014年ごろだから、5年ほど経っている。 本はKindleで発売されているものにして、電子化されていないものはあきらめていた。 それが、ふとしたことから、ある本が「帰って」きた。 友人の家で偶然、なくしたと思ってい... -
エンプティ・スペース 006
街を離れるミニマリズム
沼畑直樹
Empty Space Naoki Numahata2018年6月 ときどき、道の向こうがわに青い山が見える、長い並木道。 車の中から眺める風景が好きだったが、この道ともそろそろお別れしなくてはならない。 引っ越しが決まったのだ。 きっかけは、車である店に行った帰り、立ち寄ったオープンハウス。 「... -
言語は語順 言語習得のミニマリズム
沼畑直樹心の中で、空がきれいなだと思う。そのときは、たいして言葉にはなっていない。 つぶやくなら、「きれい」。 まわりに人がいても、「この人は何に対してきれいと言っているのだろう?」となる。 なので、それを隣にいる人に伝えるときには、「あの空きれい... -
エンプティ・スペース 005
世界の果て
沼畑直樹
Empty Space Naoki Numahata2018年04月15日 灯台の見える崖の上にポツンと佇む小さい家。 世間と隔離されたその家で、薪を割り、火をおこし、世捨て人のように生きる。 時折遠くを見つめる目がかっこよくて、あごひげは伸ばし放題。 できれば、カスタムされたバイクとピックアップト... -
エンプティ・スペース 004
遠くまで見える
沼畑直樹
Empty Space Naoki Numahata2017年12月28日 朝、車でいつも通り妻を仕事場のスタジオまで送るため、井の頭通りから五日市街道に入った。 すると、道の向こうの空に、白い雲のようなものが見える。 「もしかして、あれは富士山なのでは…?」 今まで何度も通ったこの道で、富士山が見え... -
エンプティ・スペース 003
「美味しい」の意味
沼畑直樹
Empty Space Naoki Numahata2016年12月 昼。西の窓から射し込む陽が強く、それが私に師走の感情を呼び起こす。 この家ではいつも、冬はテーブルに座ると眩しい。 そして、寒さゆえ、毎日お湯を沸かすようになる。 温かいお茶のため。 音が知らせてくれるポットではない... -
エンプティ・スペース 002
ウェストコースト
沼畑直樹
Empty Space Naoki Numahataウェストコースト 1年前、西伊豆の宿に行った。ミニマリズムを知ったころに、夕陽の見える海岸を探して、行きたいと思いつつも数年が過ぎてしまっていた。 片付いた部屋を抜け出して、西日の路を往く。 2017年12月7日 西伊豆を走りたい。と...