沼畑直樹/Numahata Naoki– Author –
沼畑直樹/Numahata Naoki
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ミニマリズム
陰翳礼賛とミニマリズム
沼畑直樹しっかりと片付き、モノを飾ってない居間から、寝室に向かう。 居間の電気のスイッチをカチッと押し込むと、暗闇と静寂が居間に降り立つ。 シーン。 その暗闇にぼんやりと浮かぶテーブルや壁を眺めていると、なぜかミニマリズムな雰囲気を感じる。 吉祥寺... -
空と夕陽
西陽もとめて 引っ越し。 沼畑直樹
突然、引っ越しが決まった。 吉祥寺のマンションから、大きな公園に挟まれた町へ。 マンションから一軒家となった。 町から町へ移動するということで、駐車場までの少々面倒な道のりや、たくさんの馴染みのある店や風景をリセットした。 新... -
空と夕陽
疲れた体にマンハッタンヘンジ。 沼畑直樹
『最小限主義。』ではミニマリズムとあまり関係ない空と夕陽についてページを割いたが、そこでマンハッタンには夕陽が射し込むという件について触れた。それは、あの街が基盤の目であり、その先が川であるためだ。 紅くなった光は、忙しく生きるマンハッタ... -
ミニマリズム
解放感はミニマリズム Minimalist Beauty 沼畑直樹
キャンプに行くと、タープの下、テントの中、いずれにしても解放感がある。 週末に、20サイト程度しか入らない木々に囲まれたフリーサイトでオートキャンプをしたが、豊かな解放感があった。 開放感ではない。解放感。 フリーサイトなので、友人の家族と自... -
ミニマリズム
遠くて、中心から遠く離れた、中心世界から隔離された場所。 沼畑直樹
灯台の見える崖の上にポツンと佇む小さい家。 世間と隔離されたその家で、薪を割り、火をおこし、世捨て人のように生きる。 時折遠くを見つめる目がかっこよくて、あごひげは伸ばし放題。 できれば、カスタムされたバイクとピックアップトラックが横付けさ... -
ミニマリズム
「素敵な暮らし」のミニマリズム
沼畑直樹いろいろ素敵な生き方がある。 ワインをたしなむ毎日だったり、季節により寄り添う暮らしだったり、田舎暮らし、都会暮らし、セレブな感じとか。 私も憧れ、実践し、積み重ねてきた。 さかのぼれば、18のころに自分の部屋を片付けて、まさにミニマ... -
エッセイ
静けさと歌。
沼畑直樹基本的に家で仕事をするときは、相棒のハチくんとスカイプで画面共有をして仕事をしている。 1月はまぁまぁ忙しいのだけど、仕事を進めているうちに「石田ゆり子のインスタの猫のやつがさぁ」と脱線していく。 コーヒーを挽いていると、その音がハ... -
ミニマリズム
焚き火と寂寥のミニマリズム
沼畑直樹「家具以外、何も置かれていない部屋」の写真に出会ってから、もう8年以上が経つ。 色づいた枯葉も落ち去った、東欧の田舎道の並木のような寂しさを感じる、その部屋の写真に惹かれたのは、凜と張り詰めたその空気を感じることができたからだ。 私... -
書評
『星の王子さま』と運命買い。
沼畑直樹床がまた茶色になった。 ここ数週間で妻がせっせと白いペンキをヘラで剥がし、3日ほどで焦げ茶を塗り上げた。 どこかのカフェのような白の世界はシャットダウンされ、再び淡い10ワットの電球が似合う焦げ茶の部屋になった。 白の世界は1年ともたなかった。... -
ミニマリズム
「読む」のをミニマル化して、「聴く」ことに訪れる変化。 沼畑直樹
金曜日。保育園に子どもを送った帰り道。いつもの窓辺の席を選んで、新聞を読み、本を読む。 『わたしを離さないで』は1回目を流し読みして、今は2回目。今度はじっくりと時間をかけて読んでいる。 ある程度読むと、iPhoneから流れる曲に集中する。 ...