沼畑直樹/Numahata Naoki– Author –
沼畑直樹/Numahata Naoki
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連載 エンプティスペース
エンプティ・スペース 005
世界の果て
沼畑直樹
Empty Space Naoki Numahata2018年04月15日 灯台の見える崖の上にポツンと佇む小さい家。 世間と隔離されたその家で、薪を割り、火をおこし、世捨て人のように生きる。 時折遠くを見つめる目がかっこよくて、あごひげは伸ばし放題。 できれば、カスタムされたバイクとピックアップト... -
連載 エンプティスペース
エンプティ・スペース 004
遠くまで見える
沼畑直樹
Empty Space Naoki Numahata2017年12月28日 朝、車でいつも通り妻を仕事場のスタジオまで送るため、井の頭通りから五日市街道に入った。 すると、道の向こうの空に、白い雲のようなものが見える。 「もしかして、あれは富士山なのでは…?」 今まで何度も通ったこの道で、富士山が見え... -
連載 エンプティスペース
エンプティ・スペース 003
「美味しい」の意味
沼畑直樹
Empty Space Naoki Numahata2016年12月 昼。西の窓から射し込む陽が強く、それが私に師走の感情を呼び起こす。 この家ではいつも、冬はテーブルに座ると眩しい。 そして、寒さゆえ、毎日お湯を沸かすようになる。 温かいお茶のため。 音が知らせてくれるポットではない... -
連載 エンプティスペース
エンプティ・スペース 002
ウェストコースト
沼畑直樹
Empty Space Naoki Numahataウェストコースト 1年前、西伊豆の宿に行った。ミニマリズムを知ったころに、夕陽の見える海岸を探して、行きたいと思いつつも数年が過ぎてしまっていた。 片付いた部屋を抜け出して、西日の路を往く。 2017年12月7日 西伊豆を走りたい。と... -
連載 エンプティスペース
エンプティ・スペース 001
沼畑直樹
Empty Space Naoki Numahata2008年ごろに雑誌で見た、ある老夫婦のシンプルな部屋。ベッドと机以外はしっかりと片付けられていて、狭い平屋のその空間は「静謐」という言葉がよく似合った。 以来、ふとしたときにその写真を見たくなり、目にするたびに気分がすっとした。 そし... -
ミニマリズム
Think small Think広告のルーツ 沼畑直樹
以前にホンダのアメリカにおける広告で、Think different(アップルコンピュータ)のルーツとなるもの(「Think simple」)を紹介した。 しかし、それよりも前の1960年、フォルクスワーゲンビートルの広告において、Think系広告は始まっていた。 広告展開... -
空と夕陽
休暇小屋もしくは週末小屋のリトリート(Retreat) 沼畑直樹
普段の生活から遮断されたところにある別荘もしくは小屋、宿に佇むこと。 それがリトリート(Retreat)だが、この言葉には、「逃避」という意味がある。 ノイジーな日常から逃げ、離れ、リセットする。 これは、普段忙しい街に暮らし、忙しい仕事やお店に... -
ミニマリズム
『茶の本』の英語 沼畑直樹
最近、久しぶりに手にしている本。 『The book of tea』。 私がなぜミニマリズムな部屋に惹かれるのかという答えは、すべてこの本に書かれている。 儚い茅屋は屋根と壁で出来ていて、大事なのはその建物(屋根と壁)ではなく、そのエンプティ・スペースな... -
空と夕陽
「朝が始まる」に溢れたユー・ガット・メール
沼畑直樹今朝、妻と子どもが社員旅行に出かけるので、朝方に新秋津という駅まで車で送った。 6時30分に出て、東小金井で一人ピックアップして、7時20分ごろに到着。そこから一人で家まで帰る。 車内には途中で買ったコーヒーがある。普段はカフェラテだけど... -
空と夕陽
無機質でミニマルな部屋が、ラウンジのようになる瞬間。 沼畑直樹
先週、子どもを3時ごろ迎えにいって、夕方を家でともに過ごした。 最近は妻と子どもを同時に迎える上に、日が暮れる時間が早くなってきたから、ちょうど夕陽のころに家にいない。 その日は妻が遅いと決まっていたので、夕方に出かける必要がなかったのだ。...